つまみ細工の道具|ピンセットと糊板があれば、花は咲きます
つまみ細工の道具は、驚くほど少なくて済みます。京都・西陣の工房の作業台にも、大したものは載っていません。
必要なのは、ピンセットと糊板。それと、生地を裁つためのカッター。これだけです。
ただ、少ないからこそ、一つひとつが効きます。道具の善し悪しは、そのまま指先の仕事に出ます。
ピンセット — つまみ細工の要
いちばん大事な道具です。花びらの角は、ピンセットの先で決まります。
先が合っていないピンセットでは、どれだけ丁寧に折っても角が決まりません。ぴたりと閉じること。それが唯一の条件です。
持ち方は、鉛筆と同じです。強く握らないでください。布を潰さず、そっと支える。教室では、まずここからお教えしています。
- 大(ロングタイプ) — 標準。多くの作業はこれで足ります
- 小(精密タイプ) — 小さなつまみに。細かい花びらを扱うときに
1本目なら、大からどうぞ。
糊板 — 糊の量が、仕上がりを決めます
でんぷん糊を薄く伸ばして使う板です。
地味な道具ですが、これがあるかないかで仕上がりが変わります。板の上に糊を伸ばしておくと、花びらの切り口を押し付けるだけで、いつも同じ量の糊がつきます。糊の量が安定すると、花びらの立ち方が揃います。
糊を直接つけようとすると、多すぎたり少なすぎたりして、花が均一になりません。
竹べら — 地味ですが、手放せません
糊をすくい、板の上に伸ばす。生地を押さえる。それだけの道具です。
けれど工房では、毎日これを使っています。指でやろうとすると、糊が手に残って生地が汚れます。
カッターとマット — 裁ち目が乱れると、角も乱れます
正絹をまっすぐ裁つための道具です。
つまみ細工は、正方形の布を折って作ります。その正方形が歪んでいたら、どれだけ丁寧に折っても、花びらは歪みます。裁ち目の乱れは、そのまま花びらの角に出ます。
- ロータリーカッター — 絹をきれいに裁つには、これが確実です。45mmと60mmがあります
- 替刃 — 刃が鈍ると、絹の裁ち目がほつれます。道具は、替刃の管理まで含めて道具です
- カットワークはさみ — 花びらの切り口を切り揃えるときに
おはりばこの工房でも、替刃は定期的に替えています。
まず何から揃えるか
ピンセットと糊板、それとでんぷん糊。この3つがあれば、花は咲きます。生地を裁つ道具は、カット済みの生地を使えば後回しでも構いません。
一式まとめたビギナーズセットもご用意しています。何を選べばいいか分からない、という方はこちらから。
京都 おはりばこの道具について
ここで扱っている道具は、すべて工房で私たちが実際に使っているものです。自分たちが使わないものは、置いていません。
つまみ細工の教室も開いていますので、道具の選び方も含めてご相談いただけます。