
ちんころ・かのことは?七五三に飾る正絹の絞り飾りの意味と由来
七五三のお支度を調べていると、「ちんころ」「かのこ」という耳慣れない言葉に出会います。どちらも日本髪や新日本髪を彩る、七五三に欠かせない髪飾りです。この記事では、京都で創業80年、芸妓・舞妓の装いを手がけてきたおはりばこが、ちんころとかのこの意味・違い・選び方を、正絹(絹100%)の視点からご説明します。
ちんころとは
ちんころは、本絞りの正絹と房で仕立てた前髪飾りです。日本髪の前髪から額のあたりに沿わせて飾り、左右にやわらかく房を垂らします。3歳の七五三で使われることが多く、幼いお子様の顔まわりを愛らしく引き立てます。
「本絞り」とは、生地を糸でくくって染め分ける、日本に古くから伝わる絞り染めの技法です。ひと粒ひと粒くくって染めることで、独特の凹凸とやわらかな陰影が生まれます。ちんころは、この絞りの正絹地と房でできた飾りで、つまみ細工の花とは別のものです。
かのことは
かのこは、四つ巻絞りの技法で仕立てた正絹の髪飾りです。日本髪を結ったときの根元(髪を束ねた結び目)に添えて、結び目を隠しながら華やかに飾ります。七五三の晴れ着に古くから合わせられてきた、伝統的な装飾です。
「かのこ(鹿の子)」という名前は、子鹿の背の斑点のように見える絞りの模様に由来します。生地全体に細かな絞りが並ぶことで、絹ならではの立体感とやさしい色合いが生まれます。
ちんころとかのこの違い
同じ絞りの正絹飾りでも、ちんころとかのこは役割が異なります。
- ちんころ:前髪・額まわりを飾る。房が垂れる。3歳向けが多い。
- かのこ:髪の結び目(根元)を飾る。日本髪の後ろ姿を華やかにする。
七五三では両方をあわせて使うことも、どちらか一方を使うこともあります。お子様の年齢や髪型、着物との取り合わせで選びます。
「絞り」と「つまみ細工」はどう違う?
七五三の髪飾りには、ちんころ・かのこのような「絞り」の飾りと、「つまみ細工」の花かんざしがあります。混同されがちですが、作り方がまったく異なります。
- 絞り:生地を糸でくくって染め、独特の凹凸と模様を出す染めの技法。ちんころ・かのこはこちら。
- つまみ細工:小さく切った絹を指先でつまんで折り、花びらの一枚一枚を形づくる工芸。花かんざしなどに用いられます。
おはりばこは、この絞りの飾りも、つまみ細工の花かんざしも、どちらも正絹(絹100%)で手がけています。
なぜ正絹を選ぶのか
ちんころもかのこも、素材によって表情が大きく変わります。おはりばこがこだわるのは、本物の絹=正絹です。
化繊にはない光のやわらかな揺らぎ、手に触れたときのしなやかさ、そして年月を重ねるほどに深まる風合い。七五三は、お子様の成長を祝う一生に一度の晴れの日です。その記念に残る一品だからこそ、本物の絹の飾りをおすすめしています。
おはりばこのちんころ・かのこ
おはりばこは、京都・西陣で創業80年。芸妓・舞妓の装いを支えてきた手仕事の技で、七五三のちんころ・かのこを一点一点仕立てています。色や形の取り合わせ、お子様に合わせた選び方など、ご相談も承っています。
よくある質問
Q. ちんころとは何ですか?
本絞りの正絹と房で仕立てた、日本髪の前髪を飾る髪飾りです。3歳の七五三で使われることが多く、額まわりを愛らしく彩ります。
Q. かのこと七五三の関係は?
かのこは四つ巻絞りの正絹飾りで、日本髪の結び目(根元)を隠しながら飾ります。七五三の晴れ着に古くから合わせられてきた伝統的な装飾です。
Q. ちんころとかのこはセットで必要ですか?
両方をあわせて使うことも、どちらか一方を使うこともあります。お子様の年齢・髪型・着物に合わせてお選びください。

